ACCNの活動

テーブル05協力「中高年ひきこもりおしごと懇談会」参加報告

2022.03.30テーブル活動紹介

会員ページで協力依頼の告知をしておりました「中高年ひきこもりおしごと懇談会」が3月19日に東京・板橋区で開催されました。これは「生きづらワーホリプロジェクト」の主催でACCNのテーブルNo05「就労困難者の自立のために(受け入れ企業へのキャリアコンサルタントとしての支援活動)」、一般社団法人トカネット(中高年ひきこもりプラットフォーム)が協力しており、ACCN事務局も企業側の立場で参加させていただきました。

開催概要:2022年3月19日(土)14:00-16:00 ハイライフプラザいたばしAホール 概要

このイベントは、ひきこもりの当事者・経験者の方と企業の方が仕事について語り合い、キャリアコンサルタント(以下CC)も加わってその対話を促進することで、それぞれの視点や経験、考え方を学び合い、よりよい就労に向けて歩み寄っていこうとする試みです。

▼当日はこんな感じでした
当日の参加者の割合としては、当事者の方が10名、企業側が5名(ACCN事務局、トカネット含む)、CCの方が9名という規模でアットホームな雰囲気の中で行われました。最初にそれぞれの属性の方が7~8名のグループにまんべんなく分かれてグループによる対話を行いました。当事者の方には「今はどのような状況ですか?」「仕事についてどのようなことを考えていますか?」、企業側には「企業では働く人にどのようなことを期待していますか?」といったようなことをCCがサポートしながら参加者で話せる範囲で共有していきました。一定の時間が来ると、当事者の方が別のグループに移動されて同じように対話を続けました。

その後、当事者の方が引き続き話しをしたい企業の方やCCの方と個別に相談する時間があり、あっという間に予定が過ぎましたが、時間が過ぎても皆さん、熱心に話し込んでいらっしゃいました。

お話を伺った当事者の方は仕事に就いた経験のある方が多く、長期間の就業経験がありました。また、皆さん、「働きたい」という意思を強くお持ちでした。ただ、いろいろな事情により仕事を続けることができなくなり、いったん社会から離れてしまい、その後なかなか復帰することが難しくなっているとのことでした。このようなことは状況次第で誰にでも起こりうることだと感じました。

▼企業の方々、まずは参加してみてください
今回、主催者の方は、企業側の参加者集めに苦労されたようです。企業の方には、いきなり採用までを検討いただく必要はありませんので、今後このような機会がありましたらまずは参加してみていただき、「よりよい就労」についていろいろな声の中で対話しながら一緒に考え、当事者の方々のことを知っていただければと思います。

▼CCは何ができる?
それでは、CCは、このような就労支援の取組においてどのような役割が担えるでしょうか。
今回のイベントでは、まずは対人支援職としてのスキルを用いて、当事者の方と企業の方の対話を促進することができると思いました。もちろん、その後の個別面談では、当事者の方のこれまでのキャリアの整理から次のステップへのサポートが可能です。当事者の方の中には福祉や医療の支援が必要な方もいらっしゃいますので、CCがある程度の知識を持ち、それらの領域とも適切に連携することも必要でしょう。そして、当事者の方の就労に際しては、企業に入った後も定着に向けて丁寧にフォローをすることで定着率が高まると思われますので、今後、そのあたりの仕組みづくりを企業の方々と模索していくことが「よりよい就労」の実現にさらに近づくためには必要なのではないかと感じました。既にテーブル05の方々は、この仕組みづくりも視野に入れて活動されているようです。

最後に、今回のイベントでは参加されたACCNの会員の方ともいろいろお話させていただきました。このような社会の橋渡し役を率先して担うことは、CCの役目の一つを社会の方々にご理解いただく活動としても大切なことではないかと思いました。ACCNでは、これからも会員ページやサイトでテーブル活動のご紹介をしてまいります。CCとして学び合い社会とつながる機会として、皆さまのご理解、ご支援をお待ちしております。

【 参加された方々のコメント 】

<主催者「いきづらワーホリプロジェクト」代表 冨安 義樹さんのコメント>
このようなイベントは今回が初めての試みでしたが、企画の段階からACCN様と連携することができ、多くのキャリアコンサルタントの方々にご協力いただけたことで、非常に意味のあるイベントになりました。ありがとうございました。
ひきこもり当事者が企業・団体、キャリアコンサルタントの皆さまとうまく対話できるかという点も気がかりでしたが、参加された皆さまが話しやすい雰囲気を作っていただいたことで、活発な話し合いが行われていました。
ひきこもり当事者は、「就労」に対して大きな不安を抱えていて、なかなか動けないというケースが多くあります。そのような状況で、キャリアコンサルタントの方が当事者の味方になってサポートし支えていただけると、当事者にとっては非常に心強く感じるのではないかと思いました。
イベント終了後も今回参加されたキャリアコンサルタントの方から「また機会があれば参加したい」というご連絡もいただいておりますので、今後も連携した取り組みを考えていきたいと思います。

*生きづらワーホリプロジェクトの活動に興味のある企業の方は以下サイトをご覧ください。
https://ikizura-wh.jimdofree.com/

<テーブル05から参加されたCC 井上 彰則さんのコメント>
様々な方のお話を直に聴くことができて非常に有意義な会だったと思います。
支援者としては、当事者の方のそれぞれの困難な状況ごとにきめの細かい対応が必要と感じました
それぞれ皆さん就労のために努力しているのですが、仕事の探し方が狭い範囲に限定されているという印象を持ちました。もう少し広い範囲で仕事を探す支援が必要と思いました。そのためにはキャリコンとして業種・職種についての理解を深めること、企業等との連携が必要と感じました。

<テーブル05から参加されたCC 橋本 光生さんのコメント>
今回CCとして参加して、就職困難者の皆様と話す機会に参加することで大変深く実践的に支援に必要とされることについて学び再認識することができました。当事者の方の話したいことに傾聴することに加えて幅広い支援機関や公的支援サービスについての知識が求められることを痛感しました。お話した多くの当事者のかたが公的サービスを知らないで一人で悩み続けていました。今回の企画は、CCと支援団体のネットワークで一人で悩む当事者を減らしていくことができる素晴らしい企画であり、参加できたことに感謝しています。

<参加された会員CC 鳥谷部 育美さんのコメント>
今回参加させていただき、国が様々な支援機関を構えていても、ひきこもりの方々は支援を受けること自体が難しいこと、持っている情報が不足していること、支援に時間がかかり、キャリアコンサルティング以外の適切な対応が必要な方もいること等が分かりました。
このような現実に対してキャリアコンサルタントとしてどう向き合い、どんな支援ができるのを考えさせられる機会をいただいたと思います。

▼(参考)厚生労働省「ひきこもり支援推進事業」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/hikikomori/index.html

▼テーブル活動とは
https://www.allccn.org/activities/entry000263.html


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